キャンプメーカーのブランドポジション

キャンプ道具

 キャンプショップで缶ビール片手に3時間くらい談笑出来るくらいに、キャンプ道具が大好きだ。有象無象のキャンプ道具・テントを見ながら、「もしこれを持っていたら」「これは買うか!」「これぶっちゃけ、要らないな」と頭でシミュレーションを繰り返してはニヤニヤするのが至福の時間。

 でも、キャンプをこれから始める人は、どこから手を出せばいいか分からないだろうなぁとも思う。職業上、マーケティング手法を用いて市場分析する機会が多い。そうだ、活用して誰でも分かるグラフを作ってみよう!と思い立ち、独自意見で有名キャンプメーカーのブランドポジションについて、考えてみた。突っ込みどころが多いと思いますが素人意見ですので温かい目で・・。

 縦軸と横軸をどう設定するかで各メーカーのポジションは大きく変わると思う。色々と思案した結果、「高価・安価」、「Cute・Cool」で分けることにした。すると、案外、納得感のあるポジショニングが出来た。

 赤枠のメーカーは、ポップな可愛らしいデザインの製品が多い印象だ。女性キャンパーやファミリー層に好まれるゾーンだと思う。

 Nordiskはグランピングで使用されるテントの先駆け的存在。実際、グランピングの多くはNordisk製のテントを使用している。生地は丈夫でその分コストもかかっており、値段はそれほど可愛くはない。

 ロゴスは主にファミリー層に好まれるデザインが特徴だ。キャンプ道具も幅広く揃っており、ロゴスからキャンプを始める人も多いのではないか。僕も実際、最初はロゴスから入門した。値段もお手頃なゾーンで揃っている。

 特筆すべきはDODだ。同社は、最近知名度が向上してきている。当初は他メーカーの類似品を揃える安価ブランドだったが、最近はタケノコテントやカマボコテントを代表するように、可愛い名前とデザインの独自製品が充実し、人気急上昇のブランド。キャンプショップで製品を常設したり販売員を配置したりせず、基本的にネットを中心にマーケティングを行っている。そのため流通・広告費を抑えることに成功し、その分を材料費に回すことで、結果として非常にコスパが良い製品が揃っている。人気が上昇している理由もそこにあるといえる。

 CHUMSは、キャンプというよりアウトドアファッションの方で有名なブランドだが、キャンプ用品も取り揃えている。アウトドアファッションのブランドイメージ同様に、ポップなデザインが特徴だ。今回ピックアップしたブランドの中では最もCuteなポジションにあるといえる。

 オレンジ枠のメーカーは、コスト力に優れる製品を取りそろえるブランドだ。正直なところ、デザインにこれといった特徴はない(ということで縦軸上は中間地点にしたが、同じ縦軸に位置するColeman等と同じようなデザイン性を意味しているわけではないので注意)。しかしながらその圧倒的なコスト力で、主にキャンプ道具類はこのオレンジ枠のメーカーから選んでいるキャンパーが多い。かく言う僕もそうだ。この4ブランドについては製品によって値段の順列が変わるため、「同じゾーンに位置する4ブランド」という見方で読み取ってほしい。但し4ブランドの中でも、UNIFLAMEはどちらかというとコストが少し高い分、性能も他ブランドより少し上かなぁという所。

 緑枠のメーカーは、キャンプメーカーの中でもハイエンドゾーンのメーカーだ。

 中でもsnowpeakは、キャンプをしない人にも知られているブランド。かっこいいデザインから、女心をくすぐるデザインまで、様々な製品を取り揃えている。しかし価格は、安くない。安くはないのだが、キャンパーにとっては、お金を出してでも欲しくなる製品がどれか一つ、必ずある。

 ogawaは、玄人ブランドだ。渋い。そしてogawaブランドを持っているキャンパーもどことなく玄人感が出ている。誰しもが手を出したいというブランドではないが、しかしそこに手を出すキャンパーは、間違いなくキャンプを「わかっている」人たち。尊敬の念を覚える。

 mont-bellとTHE NORTH FACEはお馴染みのブランドだが、どちらかというと山岳系のアウトドア用品に特徴があるため、Coolよりに位置させた。寝具関係はmont-bellで揃えているキャンパーも少なくないだろう。

 ここでお気づきかと思うが、Colemanが3種類の枠に入っていない。この3枠のちょうど中間地点に位置している。マーケティングの観点から言えば、このColemanは非常にバランスのとれたブランドといえる。玄人が好むランタンもあれば、ファミリーに好まれるテントがあり、キャンプをしない人達でも1度は使ったことがあるBBQ用品を取り揃えている。通常、バランスが良いというと、特徴がないことの裏返しで短所として取られる事が多いが、Colemanに関していえば、ハイエンド・ローエンドどちらにも強みを持つ製品を保持している、万能型ブランドといえる。

 以上、ざっと独自意見を書き連ねてみた。これからキャンプ道具を買い込もうとしている人は上記の図を参考にしてくれれば嬉しいし、すでに上記ブランドの製品を使っているキャンパーたちは、「わかるぅ~」と賛同してくれると嬉しい。色々と書いては見たが、結局は自分が好きなブランドが、一番良いブランドだ。自分が好きなブランドをどんどん広げていったら良いと思います。

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